Webサイト制作の見積もり、「デザイン費」と「コーディング費」とは?
この記事のポイント
- デザイン費は、Webサイトの見た目や使いやすさを設計する「設計図」作成の費用です。
- コーディング費は、デザインを基にブラウザで表示されるようHTMLやCSSなどの言語で「組み立てる」作業の費用です。
- 各工程の役割を理解し、作業内容に見合った費用かを見極めることが、適正価格での発注につながります。
Webサイト制作を依頼し、見積もりを見て「デザイン費」「コーディング費」と書かれていても、具体的に何の費用なのか分かりにくいですよね。特に初めて制作を依頼する場合、この金額が妥当なのか不安になる方も多いでしょう。
この記事では、長野・群馬のWeb制作会社を比較検討する視点から、この2つの費用の具体的な中身と、なぜそれが必要なのかを分かりやすく解説します。
【例えで解説】家づくりで比較!デザインとコーディングの役割
Webサイト制作は「家づくり」によく例えられます。この例えを使うと、2つの費用の違いが直感的に理解できます。
- デザイン費 = 建築士による「設計図」の作成
家の間取り、外観、内装、使い勝手(動線)などを決める、最も重要な工程です。
- コーディング費 = 大工による「建築・施工」
設計図をもとに、木材を組み、基礎を作り、実際に家を建てる作業です。
設計図がなければ家は建てられませんし、設計図があっても建てる人がいなければ家は完成しません。Webサイトも同様に、どちらも不可欠な工程なのです。
1.「デザイン費」の具体的な内訳と作業内容
デザイン費とは、単に「見た目をキレイにすること」だけではありません。ユーザー(Webサイトを訪れる人)が目的の情報を探しやすく、快適に操作できるかという「機能美」を設計する費用が含まれます。
デザイン費に含まれる主な作業
- ワイヤーフレーム作成: Webサイトの骨組み、つまり「どこに何を配置するか」を決める構成案です。
- ビジュアルデザイン作成: ワイヤーフレームに基づき、色、フォント、写真、イラストなどを配置し、最終的な見た目(カンプとも呼ばれます)を作成します。
- UI/UXデザイン: ユーザーが直感的に操作できるボタン配置や、ストレスなく情報を得られる流れ(UX=ユーザー体験)を設計します。
【地域事例】デザインが重要なケース
例えば、長野県東御市で新しくワイナリーのWebサイトを立ち上げる場合を考えてみましょう。単にワインの写真を並べるだけでは魅力は伝わりません。東御市の豊かな自然やブドウ畑の風景を活かした美しいデザイン、ワイナリーの哲学を伝えるコンテンツ配置、そしてECサイトへのスムーズな誘導(UXデザイン)が不可欠です。この「どう見せるか」「どう体験させるか」を設計するのがデザイン費の役割です。
また、群馬県高崎市の製造業がBtoB(企業向け)のWebサイトで技術力をアピールしたい場合も同様です。信頼感や先進性を伝える配色、複雑な技術仕様を分かりやすく見せる情報整理など、ターゲットに合わせた専門的なデザイン設計が求められます。
プロの視点:デザイン費を削るリスク
「安く済ませたい」とデザイン費を削ると、使いにくく、魅力の伝わらないWebサイトになりがちです。結果として、せっかく作ったのにお問い合わせが来ない、という本末転倒な事態を招く可能性があります。長野・群馬エリアには、地域密着でしっかりとしたデザイン提案ができる制作会社も多いため、価格だけで判断しないことが重要です。
2.「コーディング費」の具体的な内訳と作業内容
コーディング費とは、デザイナーが作成した「デザイン(設計図)」を、Webブラウザ(ChromeやSafariなど)が理解できる言語に書き換える作業費です。この作業により、デザイン画が実際にクリックしたりスクロールしたりできるWebサイトとして機能します。
コーディングで使われる主な言語
- HTML(エイチティーエムエル): Webサイトの骨組みや構造(見出し、段落など)を作る言語です。
- CSS(シーエスエス): HTMLで作った構造に、色やサイズ、配置などの「装飾」を施す言語です。
- JavaScript(ジャバスクリプト): スライドショーやクリック時のアニメーションなど、「動き」を付ける言語です。
【技術解説】WordPress化もコーディング費に含まれる?
見積もりでは「コーディング費」とは別に「WordPress(ワードプレス)構築費」や「CMS導入費」と記載されることも多いです。WordPressとは、ブログやお知らせなど、専門知識がなくてもお客様自身でコンテンツを更新できるようにするシステムのことです。
デザインをただWeb化する静的なコーディングに加え、このWordPressを導入(専門用語で「実装」と言います)する作業は、より高度な技術が必要になるため、別途費用がかかるのが一般的です。
プロの視点:コーディング品質の重要性
コーディングは「見えれば良い」というものではありません。例えば、群馬県前橋市の飲食店がスマートフォンで見やすいWebサイト(レスポンシブデザインと言います)を求めている場合、コーディングの品質が低いとスマホで表示が崩れることがあります。また、検索エンジンに評価されやすい適切なコーディング(内部SEO対策)は、集客にも直結します。長野県上田市や小諸市などで地域ビジネスを展開する場合、こうした丁寧なコーディング作業が、見込み客を逃さないWebサイトにつながります。
3. 費用の妥当性を判断する「3つのチェックポイント」
デザイン費とコーディング費の役割が分かったところで、次に気になるのは「その金額が妥当か?」ですよね。長野・群馬の制作会社を比較する際に役立つ3つのポイントを紹介します。
ポイント1:作業範囲が明確か?
見積もりに「デザイン一式」「コーディング一式」としか書かれていない場合は注意が必要です。「デザインは何ページ作成するのか?」「WordPressの導入は含まれるのか?」など、作業範囲を具体的に確認しましょう。優良な制作会社は、どの作業にいくらかかるのかを丁寧に説明してくれます。
ポイント2:制作会社の得意分野と合っているか?
制作会社には得意分野があります。例えば、高崎市の製造業向けのような堅実なコーポレートサイトが得意な会社もあれば、東御市のワイナリーのようなブランディング重視のクリエイティブなデザインが得意な会社もあります。自社の目的に合った実績を持つ会社を選ぶことが、結果的にコストパフォーマンスの高い投資につながります。
ポイント3:テンプレートかオリジナルか?
Webサイトの作り方には、既存のデザインテンプレート(雛形)を使う方法と、ゼロからすべて設計するオリジナルデザインがあります。テンプレートを使えばデザイン費やコーディング費を安く抑えられますが、独自性を出しにくい側面もあります。費用が極端に安い場合は、テンプレート使用が前提かもしれません。自社がどちらを求めているのかを明確にしておきましょう。
まとめ:デザインとコーディングはWebサイトの「設計」と「建築」
今回は、Webサイト制作費用の中心となる「デザイン費」と「コーディング費」について解説しました。
- デザイン費は、魅力的で使いやすいWebサイトにするための「設計図」を作る費用。
- コーディング費は、設計図を基に実際にWebサイトとして「建築」する費用。
どちらも高品質なWebサイトを作るためには不可欠な工程です。見積もりを受け取ったら、単価だけでなく「なぜこの費用がかかるのか」を作業内容と照らし合わせ、不明点は制作会社に確認しましょう。長野・群馬エリアで信頼できるパートナーを見つけるためにも、費用の内訳をしっかり理解することが第一歩です。
よくある質問(Q&A)
- Q1: デザイン費を節約して、コーディングだけお願いすることはできますか?
- A1: 理論上は可能ですが、推奨されません。Webサイトのコーディングは、専用ソフトで作成された精密なデザインデータ(設計図)を基に行います。お客様がWordやPowerPointなどで作成したイメージ図だけでは、コーディング作業に必要な情報が不足しているため、多くの場合、制作会社側でデザインを整え直す作業(=デザイン費)が発生します。
- Q2: 自分でサーバーやドメインを用意すれば安くなりますか?
- A2: サーバー(Webサイトのデータを置いておく場所)やドメイン(インターネット上の住所)の取得・管理費用を制作費に含めている会社の場合、ご自身で用意・管理すればその分の費用は安くなる可能性があります。ただし、設定ミスや管理の手間も発生するため、特に初心者の方は制作会社に一任することをおすすめします。SSL(通信を暗号化する仕組み)の設定なども含め、専門知識が必要な場面が多いためです。
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