ドメインとサーバーの違いとは?初心者にも分かりやすく解説
この記事のポイント
- ドメインはインターネット上の「住所」(例: example.com)
- サーバーはホームページのデータを置く「土地」
- ホームページという「家」を建てるには、住所(ドメイン)と土地(サーバー)の両方が必須
ホームページ制作を考え始めたばかりの方が、最初につまずくのが「ドメイン」と「サーバー」という言葉かもしれません。どちらも聞いたことはあるけれど、違いがよく分からない、どちらを先に契約すればいいのか混乱している、という方も多いのではないでしょうか。
ご安心ください。この2つの関係は、現実世界の「家づくり」に例えると非常に分かりやすくなります。
ドメインは「住所」、サーバーは「土地」
あなたのホームページを「家」だとイメージしてみてください。
- ドメイン = 住所 (例: 〇〇市〇〇町1-2-3)
- サーバー = 土地 (家を建てる場所)
- ホームページ = 家 (建物や家具、つまりコンテンツやデザイン)
家(ホームページ)を建てて、人(ユーザー)に来てもらうためには、家を建てるための「土地(サーバー)」と、その場所を示す「住所(ドメイン)」の両方が絶対に必要です。
なぜ両方必要なのか?
例えば、長野県上田市に立派な「土地(サーバー)」を持っていても、「住所(ドメイン)」がなければ、郵便も届かず、誰もその場所にたどり着けません。インターネットの世界でも同様に、サーバーだけ契約しても、ユーザーがあなたのWebサイトを見つけるための住所(ドメイン)がなければ意味がありません。
逆に、「住所(ドメイン)」だけ取得しても、家を建てる「土地(サーバー)」がなければ、ホームページのデータ(画像やテキストなど)を置く場所がなく、家(ホームページ)は存在できません。
このように、ドメインとサーバーは2つで1セット。どちらか一方だけではホームページを公開できないのです。
ドメインとサーバー、それぞれの役割を深掘り
「住所」と「土地」という基本的なイメージが掴めたところで、それぞれの役割をもう少し詳しく見ていきましょう。
ドメインの役割と種類
ドメインは、インターネット上の「住所」であり、あなたのWebサイトがどこにあるかを示す、世界に一つだけの名前です。
1. ユーザーをWebサイトに導く「看板」
本来、インターネット上の場所は「IPアドレス」(例: 123.45.67.89)という数字の羅列で管理されています。しかし、こんな数字は覚えられません。そこで、example.comのような分かりやすい文字列(ドメイン)をIPアドレスに紐付けることで、ユーザーが簡単にアクセスできるようにしています。
2. 信頼性を示す「表札」
ドメインの末尾(.comや.jpなど)は「トップレベルドメイン」と呼ばれ、種類によって意味や信頼性が異なります。
- .com : Commercial(商用)が語源。世界中で最も人気があり、ビジネス全般に使いやすい。
- .jp : 日本国内に住所があれば誰でも登録できる、日本を示すドメイン。
- .co.jp : 日本国内で登記された企業のみが取得できるドメイン。
例えば、群馬県高崎市で精密機器の製造業を営む企業が、co.jpドメインを取得していれば、取引先や求職者に対して「登記された実在する企業である」という高い信頼性を示せます。
一方で、長野県東御市で新しくワイナリーを立ち上げ、直販ECサイト(インターネット上で商品を販売するWebサイト)を始めるなら、ユーザーに覚えてもらいやすい.comや、日本国内向けの.jpが適しているでしょう。
独自ドメインと共有ドメイン
ドメインには、自分で費用を払って所有する「独自ドメイン」と、無料ブログサービスなどで提供される「共有ドメイン(サブドメイン)」があります。
ビジネスでホームページを運営するなら、必ず「独自ドメイン」を取得してください。無料の共有ドメインは、サービスの終了とともにWebサイトが消えたり、デザインの制約が多かったり、何より社会的信頼性が低くなります。
サーバーの役割と種類
サーバーは、ホームページのデータ(テキスト、画像、デザインなど)を保管しておく「土地」であり、インターネットに接続された高性能なコンピューターのことです。多くの場合、「レンタルサーバー会社」から借りて利用します。
1. ホームページを構成するデータ保管庫
あなたのホームページを構成するすべてのファイルは、このサーバー内に保存されます。サーバーがなければ、データを置く場所がありません。
2. ユーザーのリクエストに応答する
ユーザーがドメイン(住所)にアクセスすると、サーバー(土地)に対して「この住所の家(ホームページ)を見せてください」というリクエストが送られます。サーバーは、そのリクエストに応じて保管しているデータをユーザーのブラウザに送り届けます。これが「Webサイトが表示される」仕組みです。
サーバーの種類(共用、VPS、専用)
レンタルサーバーには、主に3つの種類があります。
- 共用サーバー: 1つの土地(サーバー)を複数のユーザーで共有するタイプ。安価で設定も簡単なため、初心者や中小企業のホームページに最適です。アパートの一室を借りるイメージです。
- VPS(仮想専用サーバー): 共有タイプですが、仮想的に自分専用の領域が確保されます。共用より高性能で自由度が高いです。マンションの一室を借りるイメージ。
- 専用サーバー: サーバー1台を丸ごと独占できます。非常に高性能ですが、高価で専門知識が必要です。一戸建てを丸ごと所有するイメージです。
私たち「長野・群馬の制作会社比較サイト」としては、上田市や小諸市でこれからカフェや小売店のホームページをWordPress(世界中で人気のWebサイト作成ツール)で立ち上げる方には、まずは手頃で管理も簡単な「共用サーバー」をおすすめします。
ただし、群馬県前橋市に本社があり、複数の事業Webサイトを運営する予定がある、または将来的に大規模なECサイト構築を見据えている場合は、最初からVPSを検討するのも賢明な選択です。
契約の順番は?初心者が失敗しないためのステップ
ドメインとサーバーの違いは分かったけれど、「結局、どちらを先に契約すればいいの?」という疑問にお答えします。
基本は「サーバー」を先に契約し、同時に「ドメイン」を取得
結論から言うと、レンタルサーバーの契約時に、ドメインも一緒に取得するのが最も簡単で確実です。
ほとんどのレンタルサーバー会社(サーバーを貸し出すサービス)では、サーバーの申し込み手続きの中で、希望するドメインも一緒に取得できる流れになっています。
メリット:
- 契約や支払いの管理が1社で完結し、手間が省ける。
- サーバー契約中は「ドメイン永久無料」といったお得なキャンペーンを利用できる場合が多い。
- 後述する面倒な紐付け作業(ネームサーバー設定)が不要になる。
初心者が陥りがちな「ドメイン移管」の罠
よくある失敗が、キャンペーン目当てでA社(ドメイン専門会社)でドメインだけ取得し、B社(レンタルサーバー会社)でサーバーを契約してしまうケースです。
この場合、「ネームサーバー設定」という、ドメイン(住所)とサーバー(土地)を手動で紐付ける専門的な作業が必要になります。
この設定は初心者には難しく、設定を間違えると「Webサイトがいつまで経っても表示されない」というトラブルにつながります。別々に契約するメリットは上級者以外にはほとんどありません。
【プロの助言】SSL設定も忘れずに
サーバーとドメインを契約したら、ホームページを公開する前に必ずSSLも設定しましょう。
SSLとは、Webサイトの通信を暗号化する技術(URLがhttp://ではなくhttps://で始まる仕組み)のことです。最近のレンタルサーバーでは、無料で簡単に設定できる機能が標準搭載されています。
これを設定しないと、ユーザーのブラウザに「保護されていない通信」と警告が表示されてしまいます。これでは、長野や群馬のお客様候補に大きな不安を与えてしまい、せっかくのホームページから離脱されてしまいます。現代のWebサイト運営では必須の設定です。
まとめ:ドメインとサーバーはホームページの「土台」
ドメイン(住所)とサーバー(土地)は、どちらもWebサイト(家)を建てるために不可欠な要素です。両者の違いをしっかり理解できたでしょうか。
特にホームページ初心者の方は、難しく考えすぎず、信頼できるレンタルサーバー会社で「サーバー」と「ドメイン」をセットで契約すること、そして「SSL」を設定すること。まずはこの3点を押さえておけば間違いありません。
長野県や群馬県でこれからビジネスを始める際、ホームページは24時間働く強力な営業ツールとなります。最初の土台作りでつまずかないよう、慎重に、しかし確実に準備を進めましょう。
よくある質問(Q&A)
Q1: ドメインだけ、サーバーだけ契約することはできますか?
A1: 可能です。例えば、ドメイン管理専門の会社でドメインを取得し、別のレンタルサーバー会社でサーバーを契約すること自体は技術的に行えます。しかし、本文で解説した通り、両者を紐付ける「ネームサーバー設定」が必要となり、管理も煩雑になるため、ホームページ初心者の方にはおすすめしません。特別な理由がない限り、サーバーを契約する会社でドメインも一緒に取得・管理するのが最も簡単で確実です。
Q2: サーバーを引っ越す(移転する)場合、ドメインはどうなりますか?
A2: ドメイン(住所)はそのまま引き継いで利用できます。サーバー(土地)をA社からB社に引っ越しても、ドメイン(住所)はあなたの所有物です。ただし、引っ越し作業には専門的な手順(データの移行、ネームサーバーの変更)が伴います。Webサイトが長時間表示されなくなるリスクもあるため、自信がない場合は、私たちのような長野・群馬エリアのWeb制作会社や、サーバー移転代行サービスを利用するのが賢明です。
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